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介護について

最大多数の幸せを考える

それでは、まずは大前提としてそもそも「介護」というのが何か、ということについて考える項目を紹介します。
当サイト全体の基本となっている部分であるため、是非まずはここからお読み頂ければ幸いです。
介護というのは、簡単に言えば「一人では生活できない人を補助する」という意味があります。
ただ介護とだけ言うと「老人介護」「高齢者介護」というものが浮かびますが、例えば障害を持っている方のように、別の理由で自分一人では生活できない人を補助するのもまた介護の一種ということになります。

これらのことは、すべてまとめて「福祉」という名前で呼ばれることもあるでしょう。
福祉にはさらに広い意味があり、経済的な問題などによって困窮している人を救済するものも含むため、多少意味は離れることになります。

さて、それでは介護をすることによって求められているのは、果たしてどのようなことなのでしょうか。
介護によって求められているのは、「最大多数が幸せになれること」ではないかと考えています。
世の中の全員が完全に幸せな世界というのは、残念ながら実現することができないユートピアであることは間違いありません。
それでも、一人でも不幸な人を減らし、幸せになれるように努力をすることが介護の本質なのではないでしょうか。

しかしながら、この介護と言うもの事態が不幸な人を作ってしまっている現状があることからも目を背けることは出来ません。
最近の日本において問題となっているのが「老老介護」というものです。
これは高齢者の介護を高齢者が行っているという状況を示しているもので、例えば80歳の父の世話を60歳の息子がしている、というような状況を指しています。

かつて、この老老介護によって金銭的、かつ肉体的に困窮してしまったことにより、息子が母親と心中を図るという痛ましい事件が起こってしまったことがありました。
これは、本来の介護の目的である「最大多数の幸福」から大きくかけ離れているでしょう。
親はもちろんのこと、自分までもが不幸になってしまうのは、介護の本質からかけ離れています。

まだまだ「介護を施設や業者に任せるのは、不義理である」と考える人がいます。
自分が介護をしているわけでもないのに、介護をしている人に向かってこのような圧力を掛け、世間体の名のもとに苦しみを強要する人がいることは悲しむべきことです。
介護というのは、もはや個人や家族の問題ではありません。

少子高齢化が進行した日本において、これは国全体で考えなければならない問題であり、誰一人として無関係ではないと心得て頂きたいと思います。
我々介護職の人間は、その中で直接介護を行っている代表者というだけです。
本当の意味の介護を行うためには、私達だけではいけません。

介護を考える

かなり話が飛躍してしまいましたが、それではこの先でどのようなことについて解説するのかを簡単に紹介します。
まず1つ目に紹介するのは「介護とは」という項目です。
ここでは上記とはまた違った視点から、介護というのがどのようなものなのかを考えます。

次に紹介するのは「要介護と要支援」についてです。
要介護認定・要支援認定の制度がどのような内容になっているのかについて紹介します。

最後に紹介するのは「介護保険について」です。
金銭的な理由から介護を十分に受けられない人が多いのは、この介護保険についての理解が進んでいないからではないでしょうか。
将来不幸にならないための介護保険について考えます。
せっかく介護保険という制度が設けられているのできちんと理解して利用をしましょう。